私鉄(名鉄)

モ780形

名鉄岐阜市内線・揖斐線

解説

旧型車両が残る、岐阜市内線・揖斐線の近代化のため、1997年に登場。先に登場していたモ770形とともに、同線を支えた。しかし、2005年をもって、岐阜市内線・揖斐線が廃止されたため、モ780形は豊橋鉄道に移籍。現在も活躍を続けている。

モ750形

名鉄揖斐・谷汲線など 

解説

1928年登場。当初はデセホ750という形式だったが、現在の名古屋鉄道に移管する際に、形式を改めた。初期に製造された半銅製車両で、客室床等は木製。頑丈さを第一に設計されたという。当時は架線電圧が600Vであった、名古屋周辺の名鉄各線を走ったほか、鉄道省線に乗り入れ、蒸気機関車牽引で高山線・下呂まで運転した実績もある。1500Vへの昇圧の進展に伴い、徐々に活躍の場をローカル線に移し、晩年は、名鉄揖斐・谷汲線を走るが、揖斐線末端部及び、谷汲線の廃止に伴い、2001年に引退。

モ510形

名鉄揖斐線 急行など

解説

1926年登場。当時、アメリカで盛んであった、インターアーバン(市内・郊外直通列車)と同様の設計がされた。戸袋の窓が楕円形であったところから、丸窓電車と呼ばれる。全面も5枚の窓を組み合わせ、丸みを帯びた形状。1967年から名鉄揖斐線・市内線直通の急行に起用され、晩年は臨時列車や代走用として残り、77年の喜寿を迎えるまでになる。2005年、岐阜近辺の600V線区廃線に伴い、廃車となった。

5500系

名鉄各線区 特急など

解説

1959年登場。特別料金を徴収しない列車としては、初の冷房を装備した車両。当初は名古屋本線特急として使われていたが、7000系パノラマカーが登場後は一線を譲り、ローカル線区への直通特急や、急行・普通として使われることも多くなる。登場当初は異なる塗色だったため、引退前に復刻カラーとして、過去の塗り分け三パターンを再現された。2005年引退。

7000系

名鉄各線区 特急など

解説

1961年登場。パノラマカーと呼ばれ、運転台を上にあげ、客室から迫力ある全面展望が楽しめるようにした。安全確保にも注力されており、踏切でダンプカーを弾き飛ばすも、乗客の命を守ったという伝説も。子どもにも大人気のミュージックホーンは、その後の名鉄特急の標準装備となっている。2009年引退。

8800系

名鉄各線 特急 パノラマDX

解説

観光開発に力を入れる名鉄が、マイカーにも対抗できる快適性と話題性を求め、1984年に観光特急としてデビューさせた。客席を二階にあげた展望車や、半個室など、2両(後に3両)と短編成ながらも、様々な工夫が見られた。晩年は、一般的な特急に準じた内装に改造され、支線区への直通特急で運用されるが、最高速度が低いこともあり、2005年に引退。

3400系

名鉄主要線区 特急など

解説

1937年登場。当初から特急などの優等列車を意識して、高速走行に重点を置いた性能だった。グリーンの塗色とそのスタイルから、いもむしと、愛称がつけられる。晩年は、歴史的価値から動態保存車両と位置付けられ、犬山地区を中心としたローカル運用をこなす。2002年、引退。